2011年10月06日
アートな秋
休みの水曜、午後から雨との予報。山をあきらめる。
大阪の国立国際美術館で面白そうな企画を開催中。
「世界製作の方法」 日本の若手アーティスト(おもに三十代)の作品の展示。
予想をはるかにこえる面白さ、かなりオススメです。あー刺激を受けた!
常設展のモディリアニやピカソやウォーホルが退屈に見えてしまった。
密かに大好きな会田誠の「滝の絵」が見れた、でかい!
以前ここで公開製作をしたらしい、なかなかとんがった事する美術館やね、心意気に拍手。
美術館の女性スタッフがいるのでじっくりゆっくり観れなかった、根性なし(笑)
会田誠の作品、女子ウケ悪そうでしょ(笑)村上隆や奈良美智はあまり興味ないけど、
今の日本の現代美術シーンは熱いようです、堅苦しくなくておもしろい、注目。
会田誠 「Girls Don't Cry」
続きを読む2011年10月02日
おとこ泣き
およそ三十年ほどの我がミュージックライフ。
曲を聴いて鼻水たらしてボロ泣きしてしまったのは友部正人だけだけど、
あまりの凄さに思わずじわっと涙ぐんでしまった演奏が二つある。
ひとつはジョン・コルトレーンの代表曲「マイ・フェイバリット・シングス」のライブ。
エリック・ドルフィーがフルートで参加してる「ヨーロピアン・インプレッションズ」
に粗い音源で収録されている。
曲の後半、吹きまくりながらもコルトレーンが「まだまだこんなもんじゃないんだ!
こんなもんじゃないんだ!」と焦れてるように聴こえてきて(かなり思いこみ)
ほんまに純粋な人なんやろなぁと、思わずじんわりきてしまったのである。
月並みな言い方だけど、命を削ってるような切実さを感じる熱演なのだ。
もうひとつはブラッド・メルドーのライブ盤に入ってるレイディオヘッドのカバー曲
「 Exit Music For A Film」
旋律の美しさと知的な破壊衝動みたいなのが入り混じったような凄まじい演奏で
ドラムとベースも異様なテンション、この間ひさびさに聴いたらまたじわっときてしまった。
自分のなかでは「地獄の黙示録」のこのシーンで泣いてしまったのとよく似てる気がする。
わけがわからんですよね(笑)まぁなにかに感動するのは理屈じゃないか。
バージョン違いのおとなしめの演奏、興味ある方がいらしたら紹介したCDをお貸ししますよ。
2011年10月01日
被災地で見たこと感じたこと
県のボランティアバスに乗せて貰い那智勝浦に行ってきた。
個人的な偏見で見たこと感じたことを箇条書きに・・・
※上空にはヘリコプターが旋回し、砂埃だらけの道路には警察や自衛隊や工事車両が。
原型がわからないクルマや破壊された家、ところどころでゴミを燃やす焚火の煙。
金属のガレキを満載にして走るトラックの荷台にしがみついて被災地を見わたす。
「戦場みたいやったよ」東北に行ってきた人の言葉を思い出した。
※段差で荷台がドカンっと突き上げられるたびに隣のY氏が尻の痛みに悲鳴をあげる、
うまく座る場所を確保できなかったようだ(笑)
荷台から振り落とされる危うさに不謹慎だが変にハイになる。ゴミを片付けるのは
いつでもどこでも気持ちいいもんだ。
午後二時、あと二時間ほどで作業は終了、予定してた箇所のゴミの撤去は完了しそうだ。
※泥水にまみれたゴミは物によっては悪臭がきつい、昼飯を食べながらも頭から離れず
せっかくのおにぎりをぼそぼそとかじるはめに。あんがい軟弱な自分が意外。
※飯を食って寝転んで空を見るとさわやかな秋晴れで白い雲がゆっくりと流れる、
まわりの山々は深い緑でのどかな風景。しかし寝てる横には破壊されてそのまま
放置された無残な民家が・・・奇妙な光景が記憶に残りそうだ。
※少し離れたところで派遣で来てるとある市の職員が四人で談笑してる。
たぶん職務に忠実なんだろな、朝からほとんど何もしていない(笑)
「おい!そんなとこに座ってると日焼けすんぞ!」と年輩の職員
「焼けてたほうが、行ってきた~ってかんじすっしょ!」と若者の職員・・・
「あいかわらずノドカですな」隣に座ってるY氏が小声でつぶやいた。
※名前は「かんじ」っていいます、よろしく~。私ら22人のリーダーを務めてくれる
石巻から来てくれた若者ボランティアグループの一員の方らしい。
朝に集まったボランティアセンターにグループの若者がたくさんいた、
みんな胸のあたりにガムテープを貼ってひらがなであだ名や下の名前を書いてある。
男女ともに東南アジアを旅してそうな面々。個性的な髪型やメッセージTシャツなどを着てる、
腕にマジックでよくわからない文字とか書いてる男子もいる。
充実感にはまったり、自分さがしなんやろかとついつい意地悪な見方をしてしまう。
彼らの善意は住民の方々にはすごくありがたいことなんやからと意地悪な自分を
たしなめる。まぁしかしそんなに自己アピールせんでもなぁとオッサンの意見(笑)
※もう少しイジワルオヤジで・・・。
朝、到着した那智の道の駅での事。「ビーン、ビーン、ビビビ~ン」とオフロードバイクに
跨ったヒゲモジャ長髪トンボ型レイバンの70年代ヒッピーばりばりの三十前後オトコが
駐車場をバイクでうろうろしてる。被災地にはいろんな変わった奴らが集まってくるなぁと
思ってた。一発屋だったアラジンのボーカルに似てる。妙なメッセージTシャツ着てる。
その後被災地での作業中にもやたらバイクで住宅街をうろつくアラジン・・・なんやねん
アイツはと皆思ってたはずだ。アラジンが私らの近くに止まってこっちを見てる。
「隊長~!」とかんじ君が駆け寄った、あんたグループのリーダーやったんや!(笑)
帰りの夕方、ボランティアセンターに集まった私たちのグループにアラジンが
ゴミ処理についてよくわからない演説をしてくれたが、少し自分に酔ってる感じの
上から目線に一同しら~っとなってた、たぶん。
アラジンよ、あなたの行動も尊いことだが、ボランティアに係わった事がないがバリバリ
働いてたくさん税金を納めてくれてるオッちゃんたちの日常も同じくらい尊いことなんだぜ。
とりあえず地元のお年寄りを不安がらすようなファッションとバイクは考えもんやろ。
グループにニッカボッカをはいた小柄で笑顔よしのカワイコチャンが一人いたが
どうせお前がヤッてんだろ!ってすいませんヘンなオチはいらないですよね(笑)
楽しそうな若者へのオヤジのひがみでした、皆さん今後も頑張ってください!
※時間内に予定していた撤去作業が終了し、それぞれ歩いて集合場所のボランティア
センターにむかう。
ところどころで住人の方々にお礼を言われ、ちょっと誇らしい気分で歩く(笑)
まぁしかし今日は私なりの全力で頑張った、Y氏も年齢を感じさせない活躍だった。
川沿いの道の横には、まだまだ大量のガレキやグシャグシャの車。
それらを見ながら歩く私達を地元の女子中学生たちが追い越していく・・・
楽しそうにおしゃべりしながら歩いていく彼女たちを見てると、頼もしいな~
大丈夫やなと心が軽くなった気がした。