2013年05月03日
ネパールへの旅 vol.17 アンナプルナB・C~バンブー
3月10日(日)
マチャプチャレB・C付近にて、夏にむけて雪は徐々に融けはじめていた。
午前中は、眩しいくらいの晴天だったが
昼過ぎになると、麓のほうから黒い雲が押し寄せてきて
あっという間に本格的な雨になってしまった。
川沿いの岩場あたりで、山に来てはじめて日本人とすれちがった。
大阪からきた好青年で、ガイドとポーター付きの白人青年とちょいギャル系な
チャイニーズ女子二人と意気投合して、グループで登っていると言う。
なにがそんなに面白いのか、女子二人はキャッキャとえらくはしゃいでいる。
もしかして俺ら親子にトキメいているのだろうか(笑)
上部の情報を彼に伝え。では気をつけて、と互いに反対の道を進み始める。
「くそ~あの兄ちゃん、うらやましいな!」と息子に訴える。まったく軟弱な奴らだぜ!
二日前に泊まったヒマラヤのゲストハウスにて雨宿り、バックに写ってるのは若いイケメン韓国人
のキム君。
今日の宿泊予定地、バンブー(2310m)に到着。地名どおり周辺には竹が多かった。
二日前に、ジュースを買いに立ち寄ったゲストハウスに泊まることにした。
「なぜこの子の母さんも連れてこなかったんだい?」と尋ねてきた
肝っ玉母さんみたいなおばさんが、とてもフレンドリーで優しかったからだ。
雨はまだ止む気配はなく、気温はかなり低かった。
昨日もシャワーを浴びていなかったので、今日はどうしようかと思案していると、
となりの部屋の白人が、離れのシャワー室から大声で叫びながら戻ってきて、
震えながら母さんに抗議しているのが聞こえてきて、止めておくことにした。
世界一周、4ヶ月目。大阪出身の25才、田村くんと。二人のこれからが楽しみである。もちろん
私自身も彼らと同じく、自分次第で人生を変えていけるチカラがまだあるはず。オヤジも頑張ろ。
ゲストハウスの食堂で、世界一周中の青年に出会った。
ポカラの街で出会った、初老の日本人トレッカーに是非行くべきだとオススメされて、
街で道具を安く買いそろえて、単独でこの山域にやって来たという。
ほとんど山の経験がないという彼の無鉄砲な行動力が、眩しくて微笑ましかった。
(彼のFaceBookによると、この後、あわや遭難しかけたり高山病に罹ったり大変だった
らしい。彼にあげた高山病の薬が役に立ったようで、少し得意気な気分になった。)
焚き火を囲んで、順番にアドリブっぽい唄を回す地元のガイドやポーターたち。エッチな歌詞も
時にはあるのだろう、ときおり女性連中が色めきはしゃいでいた。ニヤ~とイヤラシイ顔で歌っている
男たち、酒が深くなると私もそんな顔になるらしいが・・・
夕食の後、いやな寒気を感じた私は部屋で寝袋にもぐり、うつらうつらとしていたが
息子は食堂で、世界一周中の田村君にいろんなエピソードを聞かせてもらったり、
旅の写真を見せてもらったらしい。
「僕も将来、世界一周してみようかな」と嬉しそうな顔で息子が言った。
そんな息子の言葉が聞けて、私もとても嬉しかった。田村くんありがとう。
浅い眠りのなかで、どこかでパーン!パーン!と花火のような音があがり、
その度に、男達の奇声があがる。
こんな山のなかで花火?ギターの伴奏とネパール語の歌も聞こえてくる。
となりのベッドを見ると、まだ息子は外にいるようだ。もう夜の9時を回っている。
少し心配になり、息子を探しにヘッドランプを点けて外に出た。
雨はあがっていたが、冷え込みがキツく、星もまったく見えない。
少し離れたところで、地元の男女が焚き火を囲んで宴会をしていた。
ときおり火の中でパーン!と竹が弾け、火の粉が空に舞い上がる。
遠慮がちに遠巻きから眺めていると、焚き火を囲んだ椅子に座ってる息子らしき姿が見えた。
なかなか行動力がありやがるなぁと、親バカながらまた嬉しくなってしまった。
後日に、息子が履いていたトレッキングパンツに溶けた穴を発見したが(笑)
次号につづく!
一緒に軟弱なことやってたクセにね(^_^.)
ちなみにキタマエ君があさって結婚するらしい。身近に奇跡がおこって皆驚いているよ。