2013年04月16日

ネパールへの旅 vol.10 チョムロン~ヒマラヤ



3月8日(金)


現地で書いていた日記を読みかえしてみても、この日の文章は


愚痴と弱音のマイナスオーラに満ちている。ええ年こいて情けない。


風邪や前日の疲れでカラダが、今までの旅や不自由なコミュニケーションで


ココロがかなり弱ってたのかも知れない。今から思えばの事だが・・・



ポカラに向かうバスに乗った日あたりから、息子の態度がおかしいのだが


はっきりとした原因は解らない。


まぁ元々日本を出発したときから、何を言っても冷めた態度と言動だったのだが。


この旅は彼にとって初めての異国で、言葉が通じない緊張感や遠慮のない


ネパール人達の視線、そして旅慣れずあまり頼りにならない父。


もともとナイーブな息子にとってはかなりハードな環境であるはずで、


そんな諸々の旅の疲れが息子を不機嫌にしているのだろうか?と考える。



「旅の疲れ」と言えば、もうひとつ忘れられない出来事がある。


ポカラのゲストハウスの食堂でパスタを待って座っていたところに、


荷物を預けて出かけていた若い日本人の女子ふたりが帰って来た。


昨夜、星を見に屋上に行った時に、先に居た彼女たちとお互い顔の見えない


暗闇のなかで挨拶をした。そのときは確かごく普通な感じだったのだが・・・。



「こんにちは」、テーブルの横に置いてある荷物をまとめる彼女たちに言った。


「こんにちは」とひとりが笑顔で返してくれる。


「ん?」もうひとりの女子が、しかめっ面で思いっきり顔を横にそむけたような


気がするが・・・?なんだ?



「バンダ」でタクシーが走っていないため、彼女たちは空港まで重い荷物を


背負って歩いて行くという。宿の夫妻にその事を嘆いている彼女たち。


そして私は「カトマンズまで飛行機ですか、暑い中たいへんですね」みたいな事を


言ったと思う。


「そうなんですよ~」と笑顔の女子、もうひとりは・・・また苦虫を噛み潰したような


表情で顔をそむけた。今度は気のせいじゃない、あまりにもあからさまだ。


おいおい!なにっ?戸惑う私。なにか悪い事言ったか?俺?


こんなに目の前の女性に嫌な顔をされたのは、人生初である。


あまりにもストレート!もしかして腹の具合か?たぶん違う、原因は私だ。



こんな反応をされるのは、自覚ゼロだがやはり私がオッサンになってるからか?


これから年をとっていくと、若い女子に気軽に話しかけたらこんな仕打ちも


ちょくちょく味わうことになるんだろうか?


うろたえながら色々なことを考え、「パスタができたら呼んでください」


夫妻に言って、逃げるように階段をおりて部屋に帰った。



息子とモメて気まずくなって食堂に上がったのだが、上でも若い女子に


やられてしまった(笑) となりのベッドでは、息子が背をむけて寝ころんでいる。


それを見ながら、息子といい、さっきの女子といい、「なぜそんな?」と考えた。


「旅の疲れ」、結論はそれに至った。主な原因は「旅の疲れ」であって私はその


とばっちりを食らっているのだと!わたしが「大人」だから八つ当たりを喰らってるのだ!




《 余談ではあるが、このエピソードをロジェでお客さんたちに語ると「マスターの視線が


きっとエロかったからや!」と一同一致に決め付けられた!


たしかにネパールで会う初めての若い女子、そして愛想の悪い彼女は悲しいことに


けっこうかわいくて巨乳ぎみではあった。


「いきなり胸をじろじろ見たからちゃうの!」とツッこんでくる常連さんたち、


断じてそれはない!と言い切っておいたが、皆ニヤニヤと意地悪な笑いであった。》




彼女達は旅が6日目だと言っていた、明日は日本に帰るらしい。


わたしたちはまだ4日目だが、息子も彼女もそろそろ「旅の疲れ」できっと心に余裕が


なくなってきているのだ。


「大人な私はそれを理解してあげて広い心で接してあげなければ」と・・・


考えがそこに至ったのだが、その時もたぶん今も私には無理な話である。


「ガキはめんどくせぇ!知らん!」これで終わる。開き直るわけじゃないが、


そんなに人間ができてはいないのだ。いつかできるようになるのだろうか?


無理かな、たぶん(笑)




くだらない話で今回は終わってしまいました。スイマセン


次回は山の話で!



ネパールへの旅 vol.10  チョムロン~ヒマラヤ

食堂の窓からヒマラヤの8000m級が見えている、こんな大いなる場所にいて小さい事でモメたり

気にしたりする私達。あぁ・・













同じカテゴリー(ヒマラヤトレッキング、ネパールへの旅)の記事画像
旅から六ヶ月後
ネパールへの旅 最終章 「それぞれの旅へ」
ネパールへの旅 vol.24 ボダナート
ネパールへの旅 vol.23 パティパシュナート寺院
ネパールへの旅 vol.22 カトマンズ散策
ネパールへの旅 vol.21 再びカトマンズへ
同じカテゴリー(ヒマラヤトレッキング、ネパールへの旅)の記事
 旅から六ヶ月後 (2013-09-16 11:59)
 ネパールへの旅 最終章 「それぞれの旅へ」 (2013-06-13 14:04)
 ネパールへの旅 vol.24 ボダナート (2013-06-07 13:31)
 ネパールへの旅 vol.23 パティパシュナート寺院 (2013-05-30 11:50)
 ネパールへの旅 vol.22 カトマンズ散策 (2013-05-23 13:07)
 ネパールへの旅 vol.21 再びカトマンズへ (2013-05-17 13:26)

この記事へのコメント
男はつらいよ・・・
いや
大人の男はつらいよ・・・!?

寅さんの世界ですね〜(〜▽〜;)


たけしさん
カワイソウ〜(ーー;)
Posted by shimon at 2013年04月17日 13:48
shimonさん

彼女のピタッとした服に装着されたような砲弾みたいな胸は、ただでさえ遠慮のない視線で凝視してくるネパールのオッサンたちに集中砲火を浴びたと思われます。
堂々とタンクトップで街を歩く白人女性のタフなメンタルを、彼女は持ちあわせていなかったと思います。

たぶん私の笑顔もエロく見えたのでしょうね、実際そんな顔やし(-_-;)
Posted by タケシタケシ at 2013年04月17日 14:17
天からの授かり物〜♪
もったいない〜!

私が彼女なら
思いっきり見せつけますが〜!?(〜▽〜;)

まぁ
たけしさんの雰囲気に関しては・・・
ノーコメントで(=^^=)
Posted by shimon at 2013年04月18日 08:27
shimonさん

ノーコメントが返って雄弁な気がしますが(笑)
Posted by タケシタケシ at 2013年04月18日 13:45
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。